市議会 意見募集
【桑名市議会の意見公募に関わって】
2025年3月2日
声を聴きつなぐ会
桑名市議会は、市民に議会で話し合ってほしいことがあれば意見を出してほしいという提案をされました。このようなことはとてもめずらしいことなのではないでしょうか。声を聴きつなぐ会では、意見公募の機会を捉えて、下のような提案をさせていただきました。
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①桑名市での人権講座の連続での実施について
②性暴力に向き合うための学びを学校でおこなうことについて
③学校教育の捉え直しについて
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①はアルコール依存症の解決のために開かれた講演会にヒントを得て、桑名市民に関係の深い諸課題について連続講座を開いてはどうかという意見です。
②は性暴力の防止には子どもたちの学び、その生活の改善、先生達の学びを支えるために包括的な性教育(人権を中心に据えた教育)をおこなってほしいという意見です。
③は未来を生きる子どもたちにとって学校が生き生きとした学びの場になってほしい。そのために市民がみんなで学校を支え、育てていこうという意見です。
〇ぜひ議会、委員会での活発な討議をお願いしたいし、それとともに市民の皆さんにわたしたちの声を聞いていただき、さまざまな声が聞かれる元気な桑名市であってほしいと願っています。
〇残念ながらわたしたちの取り組みについて、「行政に文句をつけている」とか「こわい団体だ」という声もあります。わたしたちは桑名市であれどの市や町であれ、また三重県であれ、あるいは国であれ、必要があれば意見を伝えていきます。これは今生きている世の中が少しでも暖かで、希望のあるものであってほしいと願うからです。この願いは、その形に違いはあってもすべての人たちと同じだと思っています。また最近では意見を求められことも多くなりました。もちろんそのことはわたし達だけで、達成できるものではありません。たくさんの人が声を上げ、手を携えることで実現できることだとは、これまでの経験で強く感じ取っています。わたし達の会の名前は「声を聴きつなぐ会」といいます。けっして「声をあげる会」ではありません。たくさんの小さな声を聞き、それをつないでいくことができるように。そう思って、つけた名前です。
今を一生懸命に生きることで、少しずつですが明日は明るくなります。みなさんの声がこれからもたくさん聞くことできますように。
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1.桑名市での人権講座の連続での実施について
桑名市では「人権尊重都市宣言 青少年健全育成都市宣言 暴力追放都市宣言 子どもの笑顔を守るまち くわな~子どもを虐待から守る都市宣言~」などが出されました。また「子どもの権利条例」や「カスハラ防止条例」も出されました。また桑名市のさまざまな部署でそれぞれに人権に関わる取り組みがおこなわれていることも確かです。しかし日々に伝えられるできごとは、残念ながらこれらの宣言の理念が市民の生活に活かされているとは言えない状況を伝えています。桑名市では2月にアルコール依存症に関わってその防止に質する目的で講演会を実施されました。市民の意識と生活を変えるために、ぜひ市民の啓発やそれを支える行政の取り組みをすすめるために桑名市での人権講座を連年でおこなっていくことを検討してほしいと思います。
その人権講座では 「子どもや若者の貧困 いじめ 不登校 性暴力 DV 外国籍の人々の生活 ヤングケアラー ジェンダーバイアス ルッキズム 桑名市の人口減少と高齢化」 などの個人を深く傷つけているとともに市民社会を壊しかねないテーマを選んでほしい。 学ぶことでそれぞれの人たちが、それぞれの生活場面でそれぞれに解決する端緒を見つけることにつなげてほしいです。
また、様々な人権にかかわる課題の中でも、【性暴力】に特化してお伝えするならば、『性暴力がどういった性質をもった出来事であるのか、暴力の現実やその後の影響』について市民が正しい理解が得ていないため、そのことにより予防や救済への取り組みの障壁となっているように思います。被害者への誹謗中傷・偏見、二次被害ともいえる現状が続いていることの原因も『無理解、知識不足』だと考えています。正しく学び備えることが市民の安心安全を確保する手立てだと思いますので、上記の『人権講座』の継続的な実施をお願いします。
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2.性暴力に向き合うための学びを学校でおこなうことについて
連日のニュースにあるように性暴力は多くの人々、特に子どもたちを脅かしています。しかし性暴力から守ることはもちろん、何が性暴力であるかさえ分かっていません。わたしはつい先日30名余の大学生に話をしましたが、とても穏やかで真剣な学生さん達でしたが彼も彼女もワンストップセンターの存在さえしりませんでした。その中には桑名市の学生さんも見えたことと思います。性暴力の原因は、ご存じのように被害者にはありません。また被害を防ぐ方法も自然に身につくものではありません。しかし桑名市には山田智子先生や松岡典子先生、川村真奈美先生をはじめ講師適任者がたくさんおみえです。
ところが市教育委員会によるとこうした性暴力の防止の教育の必要は分かっているが、各小中学校で一斉におこなう予算がないためおこなえないとのことでした。三重県内でも四日市市などではこうした教育を 講師を招いて連年で実施して、大きな成果を上げています。
ぜひ桑名市の子どもを守るために積極的な取り組みを検討してください。
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3.学校教育の捉え直しについて
日々、桑名市の先生たちとふれあう機会があります。しかし、残念ながらコロナ禍以降の教職員のようすはとても心配なところを多く見聞きします。働き改革をはじめ、現在は学校にとっても大きな節目、変わり目ではあります。しかし、大阪や奈良、いえ三重県の他の自治体と比較しても寒心に堪えません。これらは個々の教職員の資質ではなく、それを支える時代の要求に合わせた制度、研修、人的な配置にあるように感じます。
特に学校、教育委員会だけに子どもたちの様々な問題を任せるのではなく、桑名市民総掛かりで取り組める人的配置や教員のするべき仕事に専心できる制度、その専らにする仕事を明らかにする研修をおこなってほしいと思います。
教職員の仕事はすでに飽和状態であり、できないこともできることもない交ぜになって、学校が壊れようとしていることは確かです。すでに500人を越えようとしている不登校の子どもたちの存在はその象徴です。教職員の仕事は学校で子どもたちを教え育てることです。それとともに子どもたちの起きていることがらに気がつくことです。起きたことがらを学校だけで解決するのではなく、必要に応じて専門機関につなぎ、社会が解決していく端緒を拓くことです。現在はこうした仕組みはありあません また教職員自身もこうした考え方を具体的なものとしてはいません。しかし、現在の困難な状況の中で子どもを守るには、今、こうした考えを現実にしていく必要があると考えます。
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〇今回の公募には、わたし達以外の声もたくさん届いていることと思います。そうした多くの声に丁寧に対応していただいて、桑名市政に活かしていただきたいと願います。桑名市で育った子どもたちが「わたしたちは桑名市民なんだよ」と胸を張れる町になってほしい。そのためにみんなで知恵と力を出し合いたいと思います。
〇せっかく市民から意見を募集したのですから、市議会におかれましては「こんな声が届いた」→「調査、分析、検討をする」→「こんな取り組みを行う」など、市民にも取り組みのプロセスがわかる形で情報発信していただきたいと願っています。私たち市民はお任せするだけでなく、伴走もさせていただきたいと思います、どうぞよろしくお願いいたします。
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